コラム

カテゴリ:経営コラム

最適な顧客接点を考える

サービス収益が約1.3倍 (改善前比較)

基盤顧客数約1,500件。3ピットを保有し、サービス要員は、工場長兼フロントとメカニックが3名(内1名新人)の、ある店舗の事例です。

昨年の春より、サービス収益を増大するため、DM・電話のフォロー体系を見直し、改善活動に取り組んだ結果、改善前同期比で、サービス粗利が1.3倍、月平均プラス118万円(364万円→482万円)、基盤客の車検入庫台数も130%、月平均プラス10台(30台→40台)になりました。

お客様のクルマに対して最適なタイミングでフォローする体系を設定し、各タイミングの目的に沿った魅力的な商品を開発、DMと電話にてフォローすることで、サービス収益を増大することができました。

市場縮小に対する危機感

昨年の4月、消費税が5%から8%に増税されました。3月までは駆け込み需要で車販も順調でしたが、その後、確実に需要が冷え込むことが予測できました。また、今後、縮小していく自動車業界においては、顧客離脱を防止することが最優先課題であることから、フォロー体系を見直したのです。

顧客フォロー体系の見直し

顧客離脱を防止するためには、お客様との接点を増やし、サービス入庫の頻度を高める必要があります。これまでも最低限の案内はしていましたが、根本的に見直すことにしました。

 

フォローは最初が肝心です。最初の接点から期間を空けずに接点を持つことが、継続的なサービス入庫につながります。車検までの間も、6ヶ月ごとにしっかりフォローすることで、仮に毎回は入庫いただけなくても、DMや電話で、代替や整備に関するニーズを拾うことも可能となります。「売りっぱなし」では、車検獲得どころか、代替を獲得することは困難です。

 

そして重要なのは車検のフォローです。車検を獲得できなければ、顧客が離脱すると言っても過言ではありません。そのため、車検6ヶ月前から、車検予約が獲得できるまで、きめ細かくフォローします。

 

  起算日 タイミング 目的
クルマ購入フォロー 登録日 7日後
1ヶ月後
3ヶ月後
6ヶ月後
購入御礼
無料点検案内
特別点検案内
無料点検案内
サービス新規フォロー 入庫日 7日後
1ヶ月後
3ヶ月後
入庫御礼
調子伺い
特別点検案内
点検フォロー 車検日 18・30ヶ月前
12・24ヶ月前
6ヶ月点検案内
12ヶ月点検案内
車検フォロー 車検日 9ヶ月前
6ヶ月前
4.5ヶ月前
3ヶ月前
2ヶ月前
1ヶ月前

買取訴求
早割車検案内
早割車検案内
早割車検案内
重要車検案内

緊急車検案内

 

魅力的な商品づくり

点検や車検は、「自ら受けたい」というウォンツ商品ではなく、「必要だから仕方なしに」というニーズ商品です。したがって、点検や車検の案内は、それ自体がお客様にとって楽しいもの、というわけでは決してありません。

 

そこで、全ての商品を、ウォンツ商品を含めてパック化することで、お客様にとって楽しいものにしながら、お得に見える工夫をしました。例えば、6ヶ月定期点検は、オイル交換と安全点検をセットにし、洗車などのカーケアを無料付帯したパックにしました。12ヶ月点検や車検も同じです。

 

ニーズ商品は、「必要だから…」だけではなかなかは売れません。ユーザーが「お得そう」と、思える商品開発をして、他社との差別化を図りました。

魅力的な商品の訴求

どれだけ素晴らしい商品も、知ってもらわなければ来店にはつながりません。これを伝える手段がDMです。パックにした商品を分かりやすく伝えるために、パック名をキャッチ―なものに工夫しました。例えば6ヶ月点検は、「オイル交換39(サンキュー)パック」、12ヶ月点検は「117(イイナ)パック」、車検は「プラチナ車検パック」、といったネーミングにしました。

 

おわりに

今回の事例で、成果につながったポイントは3つです。

①顧客離脱の防止を最優先課題に設定したこと

②最適なタイミングでフォローする体系に見直したこと

③点検・車検がお得に見えるパック商品にしてDMで訴求したこと

 

この取り組みにより、同店は基盤客の入庫率が高まり続けています。こうして顧客離脱防止策がある程度見通しが立ってきたため、現在は、そこから代替につなげるための新たな施策にも乗り出しました。

 

顧客フォローの取り組みは、すぐに成果が出るものではありません。しかし、「今」改善に着手する店舗と、そうでない店舗では、確実に差が開きます。

安定的な収益確保のために、最適な顧客接点を考えるきっかけになれば幸いです。

チーフコンサルタント 米倉 正徳

チーフコンサルタント 米倉 正徳 Masanori Yonekura

新車営業の現場を数多く経験し、加盟店に出向して数多くの立ち上げ支援を行ってきた開業指導のスペシャリスト。開業前の加盟企業の準備事項をハイパフォーマンスでこなしながら、更に、店長、営業スタッフの教育、店舗管理システムの導入、販促サポート等、ありとあらゆる課題をスピーディーにこなす能力は、社内でも右に出るものが無い。2005年入社の主力メンバー。

お問い合わせ

コンサルティングのご相談、サービス内容に関するご不明点等は、お気軽にお問い合わせください。


電話番号 03-5557-4747