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組織力を最大化する「社員総会」の行い方

皆様の会社では、次のようなことが起きていませんか?

  • ・なかなか成果があがらない。
  • ・言われたことしかやらない。
  • ・言われたことすらやらない。
  • ・あまり考えていない。
  • ・部門間の連携が悪い(営業と整備・鈑金と塗装・店舗間・本社と現場・経営陣と社員等)。
  • ・将来不安で退職する社員がいる。
  • ・管理職が育たない。

このような企業様には、「社員総会」を軸にした、改善活動をお勧めします。
社員総会」とは、一般的には、“社団法人の社員で構成する、社団法人の最高議決機関。
株式会社では株主総会”という意味がありますが、今回ご紹介させていただく「社員総会」は、中期経営計画発表会、方針発表会、年始会など、『全社員を集めて行う会』と定義します。
企業や組織の状態により、目的は変えた方が良いですが、中小企業の組織力を最大にしたい企業様は、定期的に実施することをお勧めします。


社員総会の目的は、理念、経営戦略、組織風土の3つの視点で考えます。大前提は、最終的な成果(社員満足、人材成長、仕組み構築、顧客満足、業績)につながること。その中でも、全社員が集まっているときにしかできないことに絞ります。例えば、部門や役職を超えた共有や議論などのコミュニケーション、フェイスtoフェイスの状況を活かした情緒的な内容も行いやすいです。

1.理念

理念浸透、表彰式(業績以外にも、理念に沿った成果に合わせて表彰項目を設定すると良い)、
昇進昇格者発表(理念に沿った昇進・昇格者の選定が必要)


2.経営戦略

ビジョン共有、中期経営計画発表、方針発表


3.組織風土

チームワーク醸成(仲間を知る、コミュニケーション活性化、感謝など日頃言えていない気持ちを伝えるなど)、
モチベーション向上(モチベーションポイントには個人差があるため、これ自体を目的とするのではなく、
随所にモチベーション向上の仕掛けを盛り込むと良い)、慰労

昨今、成果を出している企業は、経営戦略、経営管理、組織風土に理念の軸が通っており、これが、社員満足、人材成長、仕組み構築、顧客満足のレベルが上がり、最終的な業績向上につながっていると言えます。これは、普遍的な成果創出のメカニズムと言えるでしょう。
ここで自社のレベルの確認を行ってみたいと思います。

レベル1 レベル2 レベル3 レベル4 レベル5
理念浸透 理念を作り、共有する。 理念マニュアルを作り、感想を共有し合う。 レベル2に加え、音楽や動画を駆使して伝える。
ビジョン共有 経営陣が作り、共有する。 理想の会社像について検討する。
経営計画発表・方針発表・表彰式・昇進昇格者発表 経営陣が作り、共有する。社員に会社の問題点を出してもらう。 経営陣が作り共有する。感想を共有する。 経営者と相談しながら、管理者が作り、共有する。 管理者が作り、経営者の承認を取り、共有する。皆で実行の仕方について検討する。 レベル4に加え、社員からも様々な提案があり、プロジェクト化する。
仲間を知る 経営陣を知ってもらう。 社員同士で自己紹介を行う。 他部門の仕事を理解する。 決意表明カードを共有する。 全員の前で決意表明する。
コミュニケーション活性化 ペアディスカッションを取り入れる。 グループディスカッションを取り入れる。
感謝など日頃言えていない気持ちを伝える 経営陣から社員に伝える。 アンケートに本音を書く。 メッセージカードで気持ちを伝える。 メッセージカードと言葉で気持ちを伝える。 アドバイスを伝える。
慰労 弁当やケータリングなどの食事を一緒にとる。 居酒屋など普段の雰囲気の懇親会。 高級レストランなど少し贅沢な懇親会。 社員旅行、懇親会、見学研修会など。 海外視察旅行、家族招待など。

◆レベル5…経営陣と社員との信頼関係は厚く、十分な権限委譲がされている。経営陣だけではなく、社員にも夢やビジョンがあり、会社のありたい姿を皆で描いている。計画や管理も妥当で、実行力もあり、着実に成果を上げ、常に前進している。

◆レベル4…経営陣と社員との信頼関係はあり、権限委譲を始めているが、まだ十分とはいえない。社員が主体的に考え、成果も上げることができるが、本当に期待している成果にはまだ届いていない。

◆レベル3…経営陣は社員を信頼しており、権限委譲を進めたいが、まだ経営陣からの指示や管理が必要。確認や支援を行えば、実行はある程度でき、成果を上げることができる。

◆レベル2…経営陣は社員を信頼したい気持ちはあるものの、社員の言動から信頼しきれないことがある。社員にやるべきことを指示すれば、やっているとは言うが、実際はやり切らないことや、成果につながる改善が少ないことが多い。

◆レベル1…経営陣が社員を信頼しておらず、社員もまた経営陣を信頼していない。社員は仕事をやらされ感で行っており、社員にやるべきことを指示しても実行されないことが多い。

自社のレベルにより、社員総会の推奨実施事項は変わります。レベル1~2では、トップダウンや経営陣の率先垂範が求められます。レベル3~4では、管理者レベル向上や組織の一体感醸成が求められます。レベル5で、ようやく、権限委譲やボトムアップが実現できます。


次に企画運営について、企画、準備、当日運営の3つの視点で実施事項を整理いたします。

◆ステップ1【企画】
目的とゴールを明確にする。日時と場所を決める。事務局を決める。(最初は経営陣、レベルによって社員でも可。)
参加対象を決める。(中小企業は全社員がお勧め。)
内容を決める。(アンケートなどを活用し、前回からの改善点を活かす。)
プログラムを作る。

◆ステップ2【準備】
参加者確認、会場手配、備品手配、発表用資料作成(最初は社長など経営陣、レベルによっては管理者やリーダー)。

◆ステップ3【当日運営】
司会進行、記録(写真・映像)、反省会(後に懇親会がある場合は、アンケートを活用し、後日行う)。

繰り返しになりますが、中小企業の組織力を最大化するために、定期的な社員 総会の実施がお勧めです。
自社のマネジメントサイクルに合わせて、期初期末、年末年始、長期休暇前後、などの実施が好ましいです。
目的は、自社のレベルに合わせて設定する必要がありますが、成果につながる設計が必要です。
具体的には、理念浸透、経営戦略共有、組織風土改善の要素を盛り込むと良いです。

社員総会を成功させるためには、成果創出を目指して、経営陣が継続的に実施する覚悟を持つことと、しっかりとした事前準備が必要です。
特に、権限委譲を進めたい企業様は、自社のレベルに合った内容を採用することで、次期幹部育成にもつながります。
効果的な社員総会を繰り返し行い、自社の経営体質をますます強くしていきましょう。

マネージャー 汲川 剛

コンサルティング部 マネージャー 汲川 剛 Kumikawa Takeshi

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