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「社員のやる気が出る!」人事評価の進め方

報奨金制度

自動車販売、特にカーディーラー等の新車販売店の販売部門では、いわゆる「報奨金制度」というものが長きにわたって活用され、今でも多くの販売店で活用されています。

ただし、この報奨金制度には、

・どのような政策でも、金で動くという組織の拝金主義が強くなる。
・景気や商品力等、個人の能力以外の影響が強い場合に実態にそぐわない。
・給与に占める報奨金の割合が多くなると、社員の給与の上下が激しく不安定になる。
・チームプレイよりも個人主義が横行しやすい。
・チーム内の販売ノウハウが共有化されにくい。



というような弊害があり、改善したいという声もよくお聞きします。

しかし一方で、報奨金制度は、運用次第では、かなり効果的であるということも事実で、故に、長きにわたって多くの自動車販売店で運用されてきました。もちろん、時代の変化と共に、制度上の問題は様々に出てくるのですが、微修正を施しながら上手に運用すれば、実は、充分効果的に機能するのです。

報奨金制度の長所

報奨金制度の長所は、次のような点が挙げられます。

・営業担当者の結果成果が評価され、短期的に収入に結びつく。
・どれだけやればいくら貰えるかが解りやすい。

つまり、
①求められる仕事(営業成績)が明確で、
②その評価基準(例えば、1台いくらなど)が明確で、
③評価が直接的に収入に反映されやすい

という3点に集約されるのではと考えられます。  
そしてこれは、報奨金制度以外の評価制度においても、同様ではないかと思います。

人事評価の要諦

①社員に求める仕事の成果、内容(質)、姿勢等を示すこと。
②①に関して納得性の高い評価の基準を示すこと。
③適切な評価を行い社員の待遇にきちんと反映させること。

シンプルに言えば、この3点をきちんとやることが、社員のやる気を出すための人事評価の要諦であると言えるのではないでしょうか。この3点が不足しているのであれば、まずは、ここを徹底的に検討して、改善していく必要があります。
 
現在の自社の人事評価で、この3点がどのレベルで行えているのか?何が不足しているのか?ここが明確になれば、それを改善することが、社員のやる気を引き出すための人事評価づくりの第一歩になるでしょう。

チェックポイント

基本的な考え方は前述した3点がきちんとできているかどうかということになりますが、実際に、人事評価を進めて、社員のやる気を引き出すためには、更に細かいチェックポイントがあります。

①人事評価の基準に併せて教育を行うこと。
②評価のスタートはまず自己評価から行うこと。
③モチベーションアップを目的とした個人面談を実施すること。
④上司が見本であること。
⑤定期的な中間評価を実施すること。
⑥上司から部下への日常指導にも評価基準(用語)を用いること。
⑦評価基準に沿って部下の仕事のレベルが上がったら褒めること。
⑧評価基準の理解を社内で徹底的に統一すること。
⑨経営課題の変化に応じて、人事評価の基準も弾力的に変更していくこと。
⑩人事評価を経営上の優先事項として位置づけ、運用すること。

社員の給与決定に関しては、どのような会社でも何らかの評価を経ているものですが、まずは、自社の人事評価制度が妥当なものになっているかどうか、このようなチェックポイントに沿って、振り返っていただくと良いのではないかと思います。

シニアコンサルタント 瀬野 幸洋

シニアコンサルタント 瀬野 幸洋 Seno Yukihiro

1986年大手経営コンサルタント会社に入社。経営戦略策定、管理者育成、営業部門生産性向上支援等のテーマで長年にわたりコンサルティング業務に従事。カーディーラーの営業力強化支援を50拠点以上で実施する等、自動車業界におけるコンサルティング実績も豊富である。
経営幹部・管理者の育成プログラムのトレーナーとして70チーム320名以上の経営幹部・管理者の教育に携わり、その人材育成効果は随一。クライアント企業オーナーからも高く評価されている。
委託販売のカーリンクチェーンではオーナー研修で組織活性化をテーマにした指導も展開している。

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