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お客様満足と数値計画を追求する「業績検討会議」

「会議はやっているが、計画未達の時に、いつも社長や部長に叱責されるだけ。早く終わらないかな・・。」
「会議をやっても成果につながらないから、そんな時間があるなら、営業した方が良い。」

 

全国の自動車販売店様の現場にお伺いすると、経営者や現場メンバーから、よくこのような声を耳にします。「会議をやっているが、なかなか上手く行かない」「会議のやり方を少し変えて、成果につなげたい」と思っていらっしゃる企業様も多いかと思います。
そこで今回は、営業会議を「中長期の計画達成のために企業体質を強化する場」と捉え、着実に成果創出と人材育成を実現したR社様の「会議のやり方」を、事例を交えながらご紹介いたします。

中長期計画を達成するためには、「お客様満足」と「利益」を両立する文化をつくる

営業現場では、目先の計画達成もとても大切ですが、同様に大切なことが中長期計画の達成です。そのためには、「お客様満足」と「利益」を両立できる文化や体質をつくることが重要です。その過程で、人材育成が実現できます。
私たちが目指す「営業会議(業績検討会議)」では、問題・課題解決を中心に行うのではなく、店舗・各メンバーの成功要因(事例)を抽出し、蓄積することが重要となります。
また、業績検討会議を行うには、責任者がしっかりと事前準備を行うことが重要です。

 

お客様満足と利益を追求する業績検討会議を行うためには、次の2つのポイントがあります。

①事前実績分析により、店舗・個人課題を明確にし、会議進行イメージを持つ

会議運営責任者が事前準備もなく会議運営を行い、その場で見えた課題に対し、その場で思いついた対策を指示してしまうケースがあります。もちろん、その対策が正しい場合もありますが、短期的な視点が強いと感じます。よって、責任者は会議前に実績を分析し、店舗と個人の課題を明確にした上で、各人にどのような気付きをしてほしいかを考え、大きな会議進行イメージを考えていただくことが良いでしょう。具体的な事例は後ほどご紹介いたします。

 

②常に数値だけでなく、「お客様満足の追求」を軸にした課題検討や助言を行う

当たり前と言えば当たり前ですが、営業現場ではついつい数値実績ばかりに目が行きがちです。それはとても大切なことですが、数値実績だけを見ていては本質的な人材育成にはつながらず、中長期計画を達成することは困難です。我々は、お客様満足と数値計画を両方追求する過程で人が育つと確信しております。よって、業績検討会議は数値の追求だけでなく、必ず「お客様満足の追求」も軸にした課題検討や助言を行うようにしましょう。

実際の業績検討会議の進行について

私たちが推奨する、月初に実施する業績検討会議のカリキュラムイメージは次の通りです。

 

株式会社 〇〇〇 愛車広場カーリンク〇〇店
6月度 Win-Winを追及する業績検討会議

2016年〇月〇日(月) 13:00~17:45

【目的】
①通期目標達成、連続達成
②お客様満足をより増やし、紹介を獲得する。
【本日のゴール】
◆5月度の振り返りから成功要因、課題が明確になっている。
◆6,7月度計画達成に向けて各個人の活動が明確になっている。

 

タイムスケジュール テーマ 所要時間
13:00~13:05 業績検討会議カリキュラム確認 0:05 min
13:05~13:25 心の栞 0:20 min
13:25~14:55 5月度の振り返り 1:30 min
14:55~15:55 基礎力チェック(振り返りと対策検討) 1:00 min
15:55~17:25 6,7月度計画達成計画検討(個人別)
・6月度達成計画
・7月月初繰り越し計画
・重点活動
1:30 min
17:25~17:45 報告、連絡、相談、その他 0:20 min

 

①「お客様満足追求」ディスカッション ・・・ 20分

カーリンクチェーンでは、理念に沿った行動やエピソードを集めて掲載している「心の栞」という冊子を活用し、ディスカッションを行います。

 

②前月の振返り(個人別)・課題抽出 ・・・ 1人×15分

 

③重点推進テーマの成功要因・課題検討 ・・・ 60分

前述のR社様の場合は、重点推進テーマは「基盤客からのリピート・紹介増大」でした。成果につながっている活動を具体的に確認し、他のメンバーが同様の活動ができるように共有する。

 

④当月の個人計画達成の行動計画検討・作成 ・・・ 1人×20分

個々人の計画達成するために必要なプロセス計画や活動計画を具体的に設計する。重点推進テーマの成功要因も個人活動に反映させる。見込み案件の商談アドバイスも実施します。

【進行のポイント】

①各個人がどのように計画を達成するのか、本人が明確になるまで徹底して検討する。

②商談アドバイスは、お客様が本当に喜んでくれるのかを追求する。

③お客様満足追求ディスカッションをもとに、その発言内容や気づきから成長を捉える。

④月初に前月の振返りを徹底し、うまくいったポイントや課題を明確にする。うまくいったことは共有し、課題は、他のメンバーにアドバイスをさせるようする。

事前準備と会議進行イメージの具体例

▽事前準備で、下図の実績分析ができた場合・・・

店舗粗利実績 計画達成
リピート商談数 前月比+5件、前年同月比+10件
Aさん個人計画粗利 達成(リピート発掘増加)
Bさん個人計画粗利 未達(リピート発掘未達)

(活動内容)

Aさんは毎日18:30~20:00に、車検3~6ヶ月前の基盤客へ本人到達件数を決め、調子伺いと事前車検案内の電話をし、代替・売却ニーズを把握する活動を3ヶ月前から継続していた。

一方、Bさんは、車検が近く年式の古い基盤客へ乗り替え提案を行っていた。

 

▽会議内の各個人の振返りパートの進行イメージ・・・

①Aさんの成功要因から話してもらい、Bさんに「電話到達率の高い時間の活動」「本人到達目標の設定」「発掘目的だけではなくお客様への調子伺い活動」「ニーズの把握」「継続的な活動」を見習ってもらう。

②Aさんが自分の成功要因に気づいていない場合、自覚してもらうことで活動が継続する。

③お客様のことを考えてフォローする活動が結果につながることを、Bさんに理解していただく。

 

▽お客様満足追求ディスカッションの進め方

理念を体現した事例をもとにディスカッションを行うことで、お客様満足、感謝の気持ち、自己成長を促すなど、心が磨かれていきます。また、会議の最初に全員が発言する機会を得ることで、参画型の会議を実現します。

【進行】

1)毎回テーマを選び、全員でその内容を確認(読む)する。

2)自身、他者で近い内容があれば共有する。

3)発表の後は、全員で必ず拍手する。

 

お客様満足と数値計画を追求する会議運営で、人を育て、中長期計画達成に向かうヒントになれば幸いです。

カーリンク事業部 部長 岩根 弘和

カーリンク事業部 部長 岩根 弘和 Iwane Hirokazu

2004年に大手経営コンサルタント会社入社。自動車販売店の現場でマネジメント業務を経験後、委託販売のカーリンクチェーンのSV部門のリーダーとして活躍。

営業スタッフの商談力強化、店長のマネジメント力強化から、経営理念の浸透支援、経営戦略策定支援まで自動車整備販売業に対して幅広い支援実績を持ち、オールマイティーにハイレベルのコンサルティングを展開している。

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